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高橋 正光; 米田 安宏; 山本 直昌*; 水木 純一郎
Physical Review B, 68(8), p.085321_1 - 085321_5, 2003/08
被引用回数:17 パーセンタイル:62.72(Materials Science, Multidisciplinary)従来、GaAs(001)-24構造は、電子線回折パターンによって、・・の3つの相に区別されてきた。しかし最近では、これらの構造は基本的には類似しており、やの相は、相の秩序が乱れたものであるという指摘もある。本論文では、その場表面X線回折法により見いだされた、・相に特徴的な構造の乱れについて報告する。・・に相当する表面について、逆格子空間のHK平面内における分数次反射のピークプロファイルを測定したところ、相と比べ、・相では、ピークが広がるとともに、ピークの位置が[110]方向に移動していることが見いだされた。モデル計算により、このピークの移動は、[110]方向の4倍周期を乱すドメイン境界によるものであることがわかった。この結果に基づき、ドメイン境界の構造について議論をおこなった。
高橋 正光; 水木 純一郎; 田村 和久*; 近藤 敏啓*; 魚崎 浩平*
真空, 44(3), P. 375, 2001/03
固体表面及び薄膜の研究は、従来、超高真空下で行われてきた。ところが近年、水溶液中でも原子像が得られる走査型トンネル顕微法の開発や、試料まわりの環境にもともと影響されにくいX線をプローブとする表面X線回折法の適用によって、十分に不純物を除去した水溶液中の固体表面、超高真空下と同等の、よく制御された状態にあることが明らかになってきた。水溶液中でイオンとして存在している原子を還元させて基板に析出させる、電気メッキの手法で作製される電析膜の成長過程についても、基本的には、分子線エピタキシー法に代表される真空蒸着の過程と同様の議論が可能になってきている。本研究では、Au(111)及びAu(001)基板上に電析したPdの構造を表面X線回折法を用いて調べ、面方位による成長過程の違いについて考察した。
高橋 正光; 水木 純一郎
Journal of Synchrotron Radiation, 5, p.893 - 895, 1998/00
被引用回数:16 パーセンタイル:72.05(Instruments & Instrumentation)SPring-8の原研ビームラインに設置される表面X線回折計に組み込まれる新しい機構を考案した。それは、試料表面からの回折X線を受ける受光スリットをその面内で回転させるというものである。これにより、散乱条件の変化に伴う受光スリットの角度分解能の変化を補正することが容易になり、表面X線回折強度を高い精度で測定することができるようになる。本機構は、任意の入射角・出射角を用いた回折実験に対して有効な補正因子に関する考察に基礎をおくものである。論文及び講演では、補正因子の算出の方法と、回転スリットの実際の調整方法についても述べる。